田舎の高齢者における車の必要性

視力や判断力、認知力の低下などを理由に高齢者の免許返納を促す動きが強まっています。

実際にアクセルの踏み間違いや高速道路の逆走行などによる事故は高齢者に多く、死亡事故などに繋がるケースも少なくありません。しかし、こうした危険性があることを分かっていながらも免許を返納しない高齢者も多いのです。

中でも田舎は車社会で車がなければどこにも行けないため、本人だけでなく家族が危険性を認識しつつも、本人に免許返納を促すことができなかったり、本人が返納を頑なに拒んだりするのも珍しくありません。子どもと同居している高齢者であれば子どもに買い物や病院などの送迎をしてもらえるかもしれません、夫婦もしくは一人暮らしの高齢者なら、なおさら車の必要性は高いはずです。

こうした事情から免許返納が進まない中、少しでも返納者を増やすべく返納者には都道府県や地方自治体もしくは協賛店などで様々な特典サービスや割引が受けられる優遇制度があります。しかし、これだけでは効果は限定的と言わざるを得ません。なぜなら、先にも述べた通り田舎に住む高齢者は車がなくては生活するのも難しいため、免許を返納したくてもできないからです。

免許を返納して家の近所にバスの路線がない場合には、移動手段の中心はタクシーになるかもしれません。しかし、買い物や通院のたびにタクシーを使っていればいくら免許返納の特典やサービスを受けられても、それ以上に交通費がかさんでしまう可能性が高いでしょう。

サービスや特典を重視するのも良いですが、自動運転技術を実用化させたり、コミュニティバスを活用するといった、社会的なインフラを充実させるための政策も大切でしょう。